幼保無償化で、幼稚園存続の危機?!

2019年からスタートした幼保無償化。
導入から3年を経過した今、身近な保育施設への影響が顕著に表れています。
(関西エリア在住)


この3年間で、我が家では3人のこどもが幼稚園と保育所にお世話になっています。
そこで、幼稚園への厳しい影響を目の当たりにし、この記事を残すことにしました。

私の住む地域は子育て世代に人気ということもあり、幼稚園、こども園保育所、が多数存在します。
1~2年前までは、この地域も待機児童問題が課題となっていたものの、ほんの数年の間に施設数が急増。
しかも、その施設はほとんどが、こども園(幼稚園からこども園への変更含む)または保育所です。
それにより、利用者側の選択肢が増え、以前に増して「家庭や仕事の条件にもマッチした園を“選ぶ”」家庭が増えたよう。
(きっと人口の少ない地域であれば、施設数も少ないがゆえに、必然的に「通える距離の施設」を選ぶでしょうね。)

~我が家の場合~
1人目から3人目まで、保育園(3歳まで)→幼稚園(年少から)の利用を選択した我が家。
大人数の園児を抱える幼稚園には、1人目のときは一学年おおよそ100人もの園児がいました。
それが今や、3人目の入園(来年)には50人を切る見込み。
幼保無償化が始まって1~2年目には然程園児数の変動はなかったのですが、3年目以降は激減。
考えられる原因は2つ。
・保育施設が増加したこと(主に保育所
・利用者が幼稚園ではなく保育所を選ぶ傾向が強くなったこと


この傾向は地域限定のものではなく、全国的に同様の傾向が見られます。
その調査結果がこちら。

https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/column/opinion/detail/2021_13359.pdf

利用者やこれから妊娠出産をされる方には心強い制度ではあるものの、園にとっては園児の減少は存続危機の大問題。
私は、幼保無償化=「夫婦共働きで日本を支えてください」という政府からのメッセージだと感じているので、
無償化対象で尚且つ柔軟に延長保育や休日保育をお願いできる園に人気が集まるのも、その意図に沿った結果(=政府の思惑通り?)だと思います。
その一方で、無償化の上限額があり預かり時間も短い幼稚園は、人気薄になるもの必然。

今後、保育施設は保育所こども園に集約されていくのか、
もしくは、施設の枠組みを見直し、幼稚園の立て直しを支援していくのか・・・。
しかし、制度の見直しが発表されていない現段階では、幼稚園は規模を縮小しながら存続する方法を考えなくては、と思っています。